Contemporary Art
極小美術館
《企画展》
Art Exhibition
極小美術館が厳選した有能な作家の「企画展」を開催しています。


増川 寿一 展
2025年3月16日~2025年4月13日
人間の存在と、その対極を問う
村山閑
(たましん美術館 学芸員)
増川寿一のアトリエを訪ねると、案内された2階の作業部屋に、次回展で展示予定という人間の頭部像が並んでいるのが目に入った。実寸より小さい頭部だけの彫像は、端正な鼻筋や口元が見えるが、長い前髪や襞状の物体によって両眼が覆い隠され、表情をうかがい知ることができない。黒陶土を用いたセラミックスというが、灰褐色の細かい粒子を感じる質感は砂像のようだ。他にもウサギや鳥、リンゴなど、過去の増川の立体作品にはあまり見ることがなかった具象的な、そしていわゆる写実的な表現の造形物が並んでいる。
「過去の増川の立体作品」という言葉を使ったが、極小美術館での2度の個展をはじめとする数々の展示を振り返ると、金属による立体造形に始まり、写真、インスタレーション、パフォーマンスと、スタイルどころか技法、さらにはジャンルをも跨いだ創作の変遷を経ている。
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《エスポワール展》
Espoir
若い作家の優れた作品を紹介する「espoir(エスポワール)展」を 企画・開催しています。


矢橋 頌太郎 展
2025年3月16日~2025年4月13日
そこから見えてくる風景
廣江泰孝
(岐阜県美術館 学芸員)
《VIEW》シリーズは、いつも身近にいてくれた祖母との思い出からはじまった。彼女の晩年の姿と向き合うなかで経験した、得難い感覚を捉えようとしている。その時のイメージに一番近い場所だと感じた「子どもの頭」を立体視し、三次元上の座標軸を入れ替えて、真俯瞰まふかんに見た姿を色鮮やかに描いている。時にはベッドに横たわる人を、頭頂部側から描くことで、浮かび上がってくる情景に挑んだメランコリックな作品もある。つまり、矢橋はずっと人物を描き続けてきた。そしてそこから視点を入れ替えることで見えてくる不確かな心象風景を、自分の居場所を探し眺めるかのように制作してきた。
ローラー掛けによる暗色系絵具を下塗りとする表面は、ビロード地のような見た目に反し、ざらついていて、随分と描きづらいに違いない。矢橋は石膏が混ぜられたこの下塗りについて、「実家の漆喰壁に似た乾いた土の雰囲気が好きで」と説明してくれた。……
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《館外企画展》
「初雪の気配」
2019年10月16日~2019年11月 3日
[ 臼井千里インスタレーション ]
「月 待つ庭。」
2018年10月2日~2018年10月21日
[ 林 孝子インスタレーション ]
「百年に、落花。」
2018年 5月22日~2018年 7月 5日
[ 高北幸矢インスタレーション ]
《会場》日本料理 後楽荘 ※極小美術館企画
〒500-8034 岐阜県岐阜市本町1-31
TEL・058-264-0027 FAX・058-264-2741
《極小美術館の若手作家》
飛騨高山現代美術展2008
2008年11月30日~12月7日開催
極小美術館開設準備室当時のPOCOLOCOアートスクールとの共同企画。岐阜県高山市の里山フィールドとギャラリー『遊朴館』で同時開催しました。
